浪曲「樽屋おせん」を知っていますか?

女の嫉妬を描いた名作なんです。

 

昨年秋、

相愛大学の公開講座で

曲師(浪曲で三味線を引く人)の

沢村さくらさんがゲストで

いらっしゃった回で

浪曲の話を伺い、

一度

浪曲を聞いてみたいなぁと思っていたところ、

今日の

『浪曲名人会』を見つけました。

会場は

国立文楽劇場でした。

 

roukyoku.bunrakugekijo.kanban

 

1階から

2階に上がる階段に

幟が上がることって

珍しいですよね。

roukyoku.bunrakugekijo.nobori

 

『浪曲名人会』

13:00開演

「南部坂雪の別れ」 真山一郎 オペレーター真山幸美

「定九郎出世噺」京山小圓嬢  曲師沢村さくら

「松阪城の月」松浦四郎若 曲師虹友美

追悼「春野百合子師をしのんで」

映像(梶川大力の粗忽)春野百合子

一門が語る師匠の思い出

ココ、冨美代、美恵子、恵子、一

映像「藤十郎の恋」

休憩15分

「異国の母」三原佐知子 曲師虹友美 オペレーター鵜川せつ子

「樽屋おせん」春野恵子 曲師一風亭初月

「曲垣平九郎ーどど平の住み込みー」京山幸枝若 曲師岡本貞子 ギター京山幸光

 

ご案内

真山隼人、京山幸太

終演5:30過ぎ

 

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すばらしい話芸に興奮しました。

お客さんも

拍手をするタイミングや

声掛けするタイミングを

よく分かっていて

初めて鑑賞する私も

ベテラン浪曲ファンに交じって

大きな拍手をすることが出来ました。

浪曲師さん

スゴイです。

声のボリューム、

滑舌、

何役もなりきるところ、

いきなり歌に入っても不自然さを感じさせないところ。

いっぱい感心することが

あって、

ホント、楽しめました。

ただ

初心者は時代物に感情移入できないのが

残念でした。

一番

感情移入できたのは

「樽屋おせん」でした。

あらすじは

こうです。

麹屋の法事に手伝いに来た樽屋おせん。

土蔵の中で鉢を出しているとき、

麹屋長左衛門が手を滑らせて箱が落ち、

おせんの丸髷が乱れたところを

麹屋の女房お糸に見られ、

不義の疑いを掛けられる。

亭主伊助にも疑われたおせんは、

自殺して身の潔白を証明しようとする。

(後略)

井原西鶴「好色五人女」の一編。

恵子さんの熱演に

身も凍る程の寒さを覚えました。

 

嫉妬というのは

永遠のテーマなんですね。

 

終演後は

出演者の皆様による

お見送りもありました。

ファンにとっては

そういうファンサービスが

一番嬉しいのです。

 

また

浪曲が聞きたくなりました。

 

古典芸能案内人
天野光(アマノヒカル)でした。
 
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