昨日、ookabuki.july.2014.day

大阪松竹座の

「七月大歌舞伎」昼の部を

見てきました。

演目は、

一、天保遊侠録

ニ、女夫狐

三、寺子屋

でした。

 

今日は、2つの気付きについて、書かせていただきます。

1つ目は、「天保遊侠録」が新作歌舞伎だったこと。

現代も、

新しい演目の上演に意欲的なのは、

大変喜ばしいことと思いました。

お話は、勝海舟親子の物語で、

とてもとっつき易いストーリーでした。

 

2つ目は「寺子屋」について。

題名を全部言うと

「菅原伝授手習鑑、寺子屋」

になるのですが、

「寺子屋」だけで、

古典芸能ファンには通じます。

3ケ月前に、

大阪の国立文楽劇場で

通し狂言の

「菅原伝授手習鑑」を

見たばかりなので、

文楽と比べながら、

見ていました。

 

恥をかくのを承知で告白しますと、

4月の文楽通し狂言「菅原伝授手習鑑」を見るまでは、

松王丸とその妻、千代の心情が

理解できなかったのですが、

文楽の通し狂言を見て、

やっと、

登場人物の心情が

理解できました。

 

寺子屋の段の前には、

「寺入りの段」が、

あるのですが、

私はこの「段」が、

とても重要に思われます。

 

今回の歌舞伎では、

小太郎は、

寺入りした後、

部屋の奥から

戸浪に手を引かれての登場になるのですが、

通し狂言の「寺入りの段」で、

母親千代に導かれて、

源蔵と戸浪の寺子屋へやってきます。

たくさんの寺入りするためのお礼の品と、

塗りの机を携えてやってくるんです。

その場面も次の場の寺子屋の段の伏線となっていますし、

千代の小太郎への最後の言葉

「悪あがきせまいぞ」

も、

「寺子屋で、悪さをするんじゃないよ。」

「首を打たれるときに、拒否をするんじゃないよ。」

のダブルミーニングがあるのです。

他の文楽との違いは、また、後日とのことで。。。

絶賛今月27日まで上演中です。